こんにちは。今回は生徒指導やお子様を叱るときに使える3つの話し方についてお話していきたいと思います。
私が教員時代に受けた研修で教わった内容で、主に生徒指導で使う手法ですが、子育てにも応用できるおすすめの技になります。
では、早速ご覧ください。
あなたならどう対応しますか?
まずはこちらの例題について考えてみてください。
次のような場合、あなたが先生ならどのように指導しますか?
①子どもが廊下で取っ組み合いをして遊んでいて、誤って窓ガラスを割った場合
②授業中に突然授業を抜け出してしまった場合
③アメやガムなどのお菓子を所持し、食べていた場合
みなさんならどのように指導を行いますか?
どういった声掛けが必要なのか?きつく指導するべきなのか?なかなか難しいですよね。
もちろん指導の仕方は人それぞれですし、注意を受ける生徒に対しても、過去の問題事象の有無や教師との関係性、性格や態度など様々な要素によって指導方法は変わってきます。
あくまでも一般的に考えた場合です。
どのように指導するのが有効なのでしょうか?
では、指導する順番も踏まえながら見ていきましょう。
One-ness(ワンネス)
まず、何か生徒指導が起こった際に声をかけますよね。その時に意識してほしいのがこの「One-ness」になります。
One-nessとは単一性や同一性、一体感という意味になります。nessは「感じ」を意味する場合もありますので、生徒指導のイメージとしてはその指導する側と指導される側を一括りにして、外から客観的な目で見る、「第3者感」のイメージになります。
どういうことかというと、何か事象を起こした生徒に対して、それを注意する教員(私)がいますが、このOne-nessというのはその二人ではない第3者、つまり生徒でも教員でもない別の誰かという意味です。
この第3者が存在していると想像した上で、最初に生徒に声をかけるときには、客観的な立場から声をかけることが大切になります。
例えば、ガラスを割った例の場合、パリンと音がして現場に駆け付ければ、ほとんどの先生が「コラッ!」から入ると思います。
そこをぐっと我慢して、第3者から見たときの声のかけ方、例えば「大丈夫?ケガはない?」のように優しく、相手を心配する気持ちで接してみましょう。
攻撃的、批判的な言葉から入らずに、相手の気持ちに寄り添いながら接することがポイントです。
なかなか難しいかもしれませんが、まずはOne-ness(ワンネス)の気持ちを持って第一声をかけられるようにしましょう。
We-ness(ウィネス)
続いては「Weness」です。Wenessとは、その単語の通り、We(私たち)ness(感)ということになります。
これは、私たちが一緒になって解決方法を考えようという方法になります。
例えば、ガラスを割った例でいえば、「どうすれば、ガラスを割らずに済んだかな?」、休み時間であれば「どういう風に遊べば良かった?」など、一緒に解決しようという方針で話をしていきます。
このときポイントとなるのは、こちらが答えを言うのではなく、問いかけることが大切になってきます。
One-nessからどのようにWe-nessに繋げるかですね。
I-ness(アイネス)
最後は、「I-ness」の話し方です。これは「私自身の指導感」を意味します。
話の最後にビシッと自分自身の言葉で締めてください。
例えば、ガラスを割った例では、「絶対危ない遊びだから気をつけよう!」、「もし、大けがをしていたらどうするの!」など、少し厳しい言葉で話をしても大丈夫です。
ポイントは、私が話すということ。つまり、今回の件に関してのお説教をするということになります。
3つの順番が大切
ここまで、指導の仕方であるOne-ness、We-ness、I-nessの考え方をお話ししました。
指導する上でよくやってしまう悪い例でいえば、まずI-nessから入ってしまうことです。
もちろんこれは時と場合によります。
危険な遊びやいじめ事象を目撃したときは、真っ先に強めの指導を行うべきです。
しかし、上に挙げた例のような場合は、①One-ness、②We-ness、③I-nessの順番で指導することで、傾聴と共感の姿勢が相手にも伝わり、指導後も生徒との信頼感が増していきます。
ニュースでときどき出てくる体罰の事例は、I-nessのみの指導になっていることが多いので、注意が必要です。
まとめ
お疲れ様でした。
私が研修で学んだ指導方法ですが、いかがでしたでしょうか?
・まずはOne-ness 相手を心配する姿勢、共感と傾聴を大事にする。
・そしてWe-ness 一緒に解決策を考える。
・最後にI-ness 自分自身の言葉でビシッと指導する。
・順番はワンネス、ウィネス、アイネスの順で。
生徒指導に関らず、子育てにも応用できますので使ってみてください。
そして、最初に挙げた3つの例題。
①子どもが廊下で取っ組み合いをして遊んでいて、誤って窓ガラスを割った場合
②授業中に突然授業を抜け出してしまった場合
③アメやガムなどのお菓子を所持し、食べていた場合
是非、これらの答えをご自身で考えてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。