Web Analytics

雨のち晴れ

暮らしに役立つ生活情報をお届けします

雨のち晴れ

MENU

【教育】研究授業は本当に必要でしょうか?

はてなブログ以外の方も

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

研究授業について

こんにちは。今回は、教員時代のお話で「研究授業」をテーマに記事を書いてみました。

教員や教員をめざす人向けの記事になりますが、他業種の方にも分かりやすいように書きました。

研究授業って何?って方も一度ご覧ください。

研究授業とは

研究授業とはどういったものでしょうか?

研究授業とは、その名の通り教員間で授業を研究することで、一般的には1人の先生の授業を複数の先生で見学するものになります。

これは学校によっては呼び名が変わることもあり、授業研修学力向上研修授業公開など様々な呼び方があります。

 

また、複数の先生が授業をして、空いている先生がその授業を見学するというスタイルを取る場合もあります。

一般的な研究授業では、1人の先生の授業に対して複数の先生が見学、さらに他の学校や異校種の先生を呼ぶ場合もあります。そして、必ずと言ってもいいほど呼ばれるのは、講師の先生です。

 

この講師の先生が主賓で、教育委員会の関係者や他校の校長先生、大学の教授など、こちらも様々な先生をお招きします。

これだけの先生方を呼んで授業をしますので、教室の中はパンパンになりますし、授業者もかなり緊張して授業をすることになります。

 

あまりにも人数が多い場合は別室からのモニター中継をするときもありますが、これはあまり意味を感じられません。

そして、授業が終わった後は会議室や研修室等に集まって、授業の反省を中心とした研修が行われます。

 

研修のスタイルも様々で、講師の先生の話が中心になることもあれば、見学した授業者で意見を出し合って終わりという場合もあります。

あと、教育実習中も1回以上は研究授業をしなければなりません。このときは、担当の大学教授の方が身に来られることもあります。

 

教育実習も大学での単位になりますので、成績がつくときには、この研究授業が大きく影響することもあります。

実際私も3回経験したことがありますので、初回の経験談をお話したいと思います。

私の研究授業記録

研究授業での失敗談


教員になったら、そのほとんどの人は1年目に研究授業をしなければなりません。

これは初任者研修といって、教育公務員特例法に記載されている研修の一環ですので、避けて通ることは難しいです。

 

前にも記事でも書きましたが、教員は採用されて1年目でもプロ意識をもって挑まなければなりません。生徒から見れば、先生は先生ですので、大卒1年目など関係ありません。

しかし初任者で、いくらプロ意識を持っていてもこの研究授業だけはプロのようにはいかないことが多いです。

 

授業する私は初任者、見学に来られる先生は全員私より先輩、中には超ベテランの大先輩もいます。

そんな先生方に囲まれての授業、当たり前ですがむちゃくちゃ緊張します。前日もよく眠れませんでした。

 

無事、授業が終わったとしてもその後は2時間にも及ぶ研修と呼ばれる反省会が待ち受けています。

この日の1日は本当に辛かったですね。

 

初任者だから・・・と言ってくれる先生もいましたが、ほとんどは、もっとこうしたほうがいい!先生は生徒をきちんと見られていない!など厳しい言葉をいただきました。

さらに、教育委員会の指導主事である講師の先生からもダメ出し。かなり厳しいことを言われてしまいました。

 

若手教員を育てるために、わざわざ講師としてやって来られたのだと思いますが、アドバイスの仕方や言い方にはもう少し工夫をしてほしかったです。

もちろん勉強になった部分はたくさんあったので結果としては良かったのですが、時間対効果を考えるとどうかなって思う部分もありました。

 

やはり準備に時間がかかりすぎますし、1人の先生を見るために全教員が集まるのもどうなのでしょうか?

ではその辺りのことについて、考えていきたいと思います。

研究授業のメリットとデメリット

研究授業には次のようなメリットとデメリットがあります。

研究授業を行う、授業見学に参加する、それぞれにどのようなメリット、デメリットがあるのか考えてみました。

研究授業のメリット

研究授業はその授業者の授業力を改善できることが一番の理由になりますが、それだけではありません。

その授業の中での生徒の動きや課題への取り組み方なども見どころになってきます。

もちろんその際には授業者の指示の出し方や生徒に対する視野の広さなどもポイントになってきます。

 

1つの授業に対して複数の教員が見る事で、様々な意見をいただき、改善につなげることができるというのが研究授業のメリットになります。

また、緊張感を持って授業に臨むことができるため、普段以上に授業への力が入ります。

研究授業のデメリット

ではデメリットは何があるのでしょうか?

まず一番に考えられるのは、授業者への負担になります。

 

この研究授業のために何か特別な授業を行う先生がほとんどですので、準備に大幅な時間をとられます。

普段と同じような授業で挑む先生もいらっしゃいますが、少数です。大概がよそ行きの授業になってしまいます。

 

しかも、準備物で大きな割合を占める授業指導案、これが結構大変で、私が初任者のときにはA4用紙で6枚書き上げました。

指導案も年々進化していますので、今はそれ以上に書かなければならないかもしれません。

 

また、1人の授業者が研究授業を行う場合が多いですが、その際は1クラスだけが居残って授業を受けることになります。

そうすると、そのクラスだけ授業時数も変わってきますし、自分たちだけが残らないといけないという理由で不満が生まれてきます。

 

その辺りの不満を解消させることは教員の力量によるものが影響してきますが、それでもやっぱり自分たちだけ残されるのは嫌ですよね。

中々準備が大変な研究授業ですが、では、見学する側はどうなのでしょうか?どのように授業を見学すれば良いのか?

 

今度は見学する側の立場に立って考えていきたいと思います。

研究授業を見学する際のポイント

研究授業はこのようにして見学しましょう。

教員のレベルが上がってくると、授業を見るときのポイントも抑えておきたいところです。

これは学校によって違ってくるとは思いますが、大枠で考えると見るべきポイントは4つになります。

授業の達成度

授業を行う上で、大切になってくるポイントはゴールが明確であるかという点です。

最初に設定しためあて、これを生徒に理解させた上で、最終的にそれを達成できているかが大切になってきます。

 

また、主体的な学びができているか、生徒が学びに参加する際の平等性、活動する際の同時性などが達成できたかどうかを確認しなければなりません。

教員の動き

まず見学するときに注目するのは教員の言動になります。

先ほども申し上げたように、生徒にどのような指示を出すのか、声の強弱は、ポイントのまとめ方は、などなど見るべきポイントがたくさんあります。

 

配付された指導案を見ながら、めあてや流れに沿っているか、導入、展開、まとめで区切りよく授業を進められているか、しっかり見学をしていきます。

生徒の動き

今は協同学習や学び合いの授業を取り入れている学校がほとんどですので、ペア学習や班学習は当たり前になっています。

そういった中で、生徒がどのように学ぼうとしているか、勉強が苦手な生徒に対して別の生徒がどうアプローチを仕掛けているかなど、生徒の動きに注目しながら見ることもポイントになります。

板書の内容

私が教員をしていたときに意識していたポイントは、1単位時間辺りの板書は1枚を守るようにしていました。

つまり、一度書いた内容はその時間が終わるまでは消さないということです。

 

ずっと黒板に残しておくことで、読み返したり、復習をしたり、時間をかけてノートをまとめたりすることができるからです。

板書内容も研究授業を見る際の大事なポイントですね。

 

後は、きれいにまとめられているかどうか、文字の大きさや色の使い分けなども勉強することができます。

なので、見学する際には何色かの色ペンを持って行くのはおすすめですよ。指導案に板書計画が載っているときもありますが、白黒なので分からないですよね。

 

ただ最近はICT機器を使った授業が流行していますので、テレビやスクリーンを使ってのスライドや映像と配付プリントのみで、板書を一切書かない先生もいました。

私にとっては、次々変わっていくスライドや映像で記憶に残すよりも、板書を見て記録に残す方が後で見返しやすいかなと思います。

 

記憶より記録」、これは教員に係らず学生や社会人の方にも大事になってくるポイントではないでしょうか?

研究授業を行う意味があるのか?

研究授業って本当に意味がありますか?

見る側と見られる側、双方にとって意味のある研究授業。

授業者にとっては負担が大きく、見る側にとってはたくさん学ぶべきポイントがあることをお伝えしました。

 

これらを総合的に考えてみて、実際のところ研究授業は必要なのでしょうか?

私は教職を離れていますが、今となってはこの研究授業は必要ないと思っています。

 

結局授業を見学するのであれば普段から空き時間にベテランの先生の授業を見にいけばいいので、わざわざ研究授業用のよそ行きの授業を見ても、短時間での授業力向上は図れないと思います。

授業者側の負担もかなり大きいですし。それに、みなさん研究授業を嫌がる方が多いので、誰が次の研究授業をするかで悩むことが多くなります。

 

嫌々やってしまうぐらいなら、研究授業をなしにして、普段から見学に行くようにする方が効率も良いと思います。

しかし、これから教員をめざす方は、退職するまでに数回の研究授業をしなければなりません。

 

その時には、是非この記事のポイントを押さえて臨んでみてください。

まとめ

まとめです。

今回は研究授業をテーマに記事を書いてみました。

現役教員の方や教員をめざす方、特にこれから教員になろうとしている方にとって、研究授業は避けて通れない道になりますので、少しでも参考になればと思います。

研究授業  まとめ

研究授業の授業者

・授業力を向上させることができる

・準備への負担が大きい

研究授業を見学する側

・達成度、教師の動き、生徒の動き、板書に着目する

研究授業を行うよりも普段から授業を見学する事が大切

教員以外の方でも例えば会社が導入している各種研修やメンター制度など、研究授業のポイントは様々な場面で活用できるのではないでしょうか?是非、ご活用ください。

また時間があるときに、教員時代のお話を書いていこうと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ シンプルライフへ